【Webプロデューサー】SEO対策ってする意味ある?SEO強化の流れになった時の答え

Webプロデューサー

Webサイトを認知してもらう方法としてSEO対策は昔から有効な手段の1つでした。Webプロデューサーの方にとっては説明不要かと思いますが、Search Engine Optimizationの略であり、検索エンジン最適化と呼ばれています。

そんなSEO対策ですが、手法は様々です。
・タグ関連の最適化
・URLやディレクトリの整理
・ページスピードの向上
などなど、やり始めたらキリがないと言えるほど対策があります。ただ、Googleが「キミタチ コレヤレバ ナンバーワン!!」と言っているわけではなく、SEOの対策になるであろうことを想定しているに過ぎません。

しかしながら、Webで商いをする事業会社はSEO対策をします。各社が何億もかけて対策をしています。億単位でなくとも、数十人日など少なめの工数でSEO対策をしたりなど、Webプロデューサーなら1度はSEO対策をしたことがあるかと思います。

2010年後半まではそれでも良かったと思います。新規ユーザーの獲得はSEOが有効であり、費用対効果の見込める施策でした。しかしながら、何となくの肌感としても「令和も数年過ぎた現在、SEO対策って意味あるの?」ということです。そんな疑問を持ちながらも「SEO対策やるぞ!」的な声がかかってくることはないでしょうか。

本日は2022年以降にSEO対策をする意味があるのかについて解説します。SEO対策をされようとしている企業のWebプロデューサーやSEO対策について疑問を持つWebプロデューサーまで様々な方の参考になればと思っています。

よくあるSEO対策はやる価値がない

SEO対策をガチろうと思うと多額の投資が必要です。かつてはそれに見合う効果が得られたこともあり、躍起になっていた企業が多かったです。しかしながら、よくあるSEO対策をしたところで意味はないと思っています。これは私がWebプロデューサーとして2010年代、2020年代と仕事をしてきた中で導いた答えです。

これからSEO対策を検討されている方には「チョット待って」といいたくなる理由についてお話します。あくまで、私の経験に基づく予測であるため、「SEOは意味ない」というオフィシャルなものではありませんが、何かしらの参考になればと思っています。

理由① 流入元が増えているから

昔のWeb界隈は認知を得るためにGoogleやYahooからの流入しかないと言っても過言ではありませんでした。しかしながら、今はSEOに頼らずとも
・SNS流入
・Youtube流入
・Googleマイビジネス(店舗型ビジネスの場合)
・広告流入(昔もあったがより最適化できる)
・直接流入
といったように、サービスの認知を取る方法は様々です。お硬いビジネスでなければ、SNSやYoutubeを戦場にしてもいいですし、デジタルマーケティングが得意な人がいれば広告の最適化で狙うのもありです。本当に良い商品を持っていれば、昔よりも直接流入が狙えます。

100人のユーザーが100人検索していた頃から40人はYoutube、10人はSNSといったように散らばっているため、得意なところをターゲットにして認知を取れれば十分と言えます。

理由② 良いプロダクトはSEOに頼らなくても使われる時代

昔は本当に良いモノを作っても、それを広める手が限られていました。
・SEO対策で表示順位を狙う
・テレビ広告をうつ
・吊り革やタクシー広告などリアル広告をうつ
といったようなものです。SNSも今ほど流行っていなかったため、日常の中で新しくて有用な商品を知ることは殆どありませんでした。

しかしながら、今はシェア&シェアです。特にTwitter界隈は承認欲求の塊であるため、自分が見つけた良い商品とかがあれば、何もしなくても広めてくれたり、YoutubeやTiktokでは自分への信用を高めるために、良いものを勝手に紹介してくれたりします。情報発信者が増えたからこそ、あれもこれも広められる時代です。そして、本当に良いものであればそこから広がっていきます。だからこそ、SEOに頼らずとも本当に良いものを扱っていれば、ちゃんと認知が取れるようになっています。

理由③ Googleに小手先のSEO対策が通用し続けると思えない

SEOはアップデートをし続けています。かつては被リンクを集めればSEO上位を狙える時代もありましたが、アップデートが何度も何度も入ったことで小手先のSEO対策はどれも通じなくなってきました。

そもそもGoogleからもSEOに対する重要指標として
・MFI(スマホ優先)
・QDF(情報の鮮度)
・QDD(検索結果の多様性)
というのがわかっている程度であり、細かいアレコレは明かされていません。しかしながら、全ての理念はユーザーファーストです。ユーザーにとって有益な情報を提供することがGoogleの検索において大事にしていることです。

そういった視点から見た時に
・見えない部分の対策(タグやディレクトリ構造、URLの対策等)
が大事だと思えますでしょうか。Googleがクローリングしやすくしていることにはなるかもしれませんが、良いページとは限りません。良いページでなければ、上位表示され続けることはありません。

だからこそ、将来的に見た時に小手先のSEO対策が有効とは思えません。そんなところに時間とお金と人を割くのは無駄な投資としか思えません。

理由④ そもそもSEOコンサルは1番信用ならないコンサル

「コンサルは信用ならない」という声が一定数ありますが、私もその声には賛成している側の人間です。事業を成功させるのは事業を扱っている人間であり、都合の良い面で切り取ったデータを見せたり、体系的なことをそれとなく話すコンサルは信用なりません。それならまだましですが、SEOコンサルは確定していないことに対して、「これは効果ある」といった感じでオススメをしてきます。上手くいかなくても「効果が出るには時間がかかる」「この施策には問題がなかった。ここが問題かもしれない」といった感じでかわしてくるイメージです。

あくまで個人的な見解ですが、私はSEOコンサルを信用していないため、そんなSEOコンサルが言うSEO対策は信用なりませんし、
・SEOはまだいける
・SEOはこれからも伸びる
というようなSEOコンサルがいる以上、「より落ちていくんだろうなぁ」と思っています。

理由⑤ 検索の価値が落ちている

理由①にも近しい話ですが、かつてと比べ誰もが検索する時代ではなくなりました。Youtubeで調べたりTwitterで情報収集したりなど、情報収集の場所が増えています。また、検索に対する信憑性も落ちています。何かを調べても、
・〜〜かもしれません。
・〜〜だと思っています。
といったように、何も参考にならない記事ばかり並んでいます。こういったことが続くと、「Google検索参考にならないね」という雰囲気になってきます。また、企業が自分たちを宣伝するようなオウンドメディアが乱立したことで、「本当に調べたいことがわからない」という状態が加速しました。そして時代がパーソナライズ化していることもあり、そもそも検索するという動作が減りつつあります。

そのため「SEOで1位のサイトは信用できるサイトだ」という状態から
・そもそもググらない
・1位のサイト見ても、どうせ調べたかったことじゃないんでしょ
的なことになっており、検索する人が減り続ける流れになっています。

SEO対策は認知を取るに過ぎない

SEO上位を獲得する理由は「新規ユーザーの認知拡大」です。既にサービスを利用している人は直接検索してきますし、過去に使っていた人も同様です。しかし、新規のユーザーは何も知らないので、検索してサイトにたどり着いてくるわけです。その際に上位表示されている方がクリック率が高いため、SEO上位を狙うわけです。

そう考えた時に、改めて思うのは「あくまで認知獲得にしか過ぎない」ということです。当たり前といえば当たり前ですが、、、。そして認知拡大を取る方法はSEOだけじゃないということです。また、どうなるかわからない上に将来性の低いSEOにお金を垂れ流し続けて顧客を獲得するのはビジネス的にアリでしょうか。私はナシだと思います。認知の幅が狭くなる上に対策が不確定なところにお金をツッコむのはナンセンスです。

本当の認知獲得はプロダクト力にある

あくまで私の意見に過ぎませんが、サービス運営の肝は新規獲得ではなく既存ユーザーの再訪だと思っています。SEOに金をかけて新規獲得をするよりも、既存ユーザーに「また何かあったら使おう」と思われるサービスを作っていく方が確実な地盤を作りながら広がっていきます。一部はファンになりますし、一部は口コミをしてくれます。そうやって既存ユーザーに「こういうのが良いんだよ」と思われながら利用を促しつつ、口コミで新規ユーザーの獲得を獲得していけば、宣伝費0でユーザー数が増加していきます。

実際に2ちゃんねるやニコニコ動画は広告費をかけていないサービスです。しかし、日本で知らない人が少ないほど認知が取れているサービスです。それは、プロダクト力があるからと言えます。

良いプロダクトを作っても広まらない時代ではなく、良いプロダクトを作れば確実に広がる時代だからこそ、高いCVRと認知拡大を両立するのはプロダクトにお金をかけることだと思っています。

それでもSEO対策をする流れになったら…

いくら「プロダクトに力を入れましょう」といってもお上の決定が揺るがないことは多々あります。「やると言ったらやるんだ。どう成功させるのかを考えるのがWebプロデューサーだろ」と言われたら元も子もありません。

そうなった時は下手な反発はせずにどうすればSEO上位を狙えるのかを考えるべきです。SEO対策は何十個もあり、それぞれ対応工数と効果の具合も異なります。だからこそ、どのSEO対策をするかが重要になってくるわけです。しかしながら、私は小手先のSEO対策は不要だというポジションをとっているため、タグ系やURL系などの対策は一切必要ないと思っています。「じゃあ、小手先のSEO対策じゃないものは何だ」という問いに対しては2つの答えがあります。

スピード対策

Webサイトにおいて大事なことはいくつかありますが、その中の1つにスピードがあります。遅いWebサイトはそれだけで嫌になります。もし、LINEを開くのに10秒かかったり、楽天で検索する度に5秒10秒待つことになったら、それだけでそのサービスを使わなくなるレベルです。だからこそ、Webサイトのスピードはかなり大事な要素です。そして、スピードはSEOにも効果を及ぼします。

そのため、サイトスピードの改善は「サイトの価値を保つ+SEO効果も狙える」の一石二鳥な施策です。だからこそ、サイトスピードの改善はSEO対策する中でも優先して進めるべき事項です。

具体的な施策としては
・CNDをかませる
・処理の重い機能を改善する
・サーバのスペックアップ
・画像を軽くする
あたりが有効でした。他にも色々あるようですが、個人的な見解だと上記4つをやれば充分かなと思っております。

滞在時間と再訪数を重要指標に置く

SEO対策は確実な答えがないため、言ってしまえば言ったもんがちです。そのため、SEOコンサルも色々なことを言うわけですが、事業会社で10年ほどWebディレクター、プロデューサーをしてきた私が出した答えは
・滞在時間
・再訪数
を重視することです。これさえ意識すれば、SEOの自力は上がってい行きますし、良いコンテンツを提供するWebサイトが作れます。

私が各ページをデザインしたりコンテンツを置く際も
・このページって読む価値あるのかな?
・この機能邪魔でしょ
・この機能はかなり使われそう
・何かあったらまたきてくれそうな記事だなぁ
など考えながら、コンテンツ制作や機能開発をしています。

まとめ

ありがちなSEO対策をするくらいなら、そこにしかないプロダクト開発にリソースを割く方が長い目で見た時に勝利すると思ってます。

 

 

 

 

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